本日のテーマは、「自治会の行事、多すぎはしないか!」問題について取り上げます。
7~8年ほど前わりと田舎に家を建て、田舎の自治会(町内会)にどっぷり浸かって暮らしています。今年度は4つ役を引き受けたこともあり、週末ごとの行事や活動に休みなしの1年でした。
正直、疲れました。
多すぎる自治会行事に「限界を感じる」のはよくある話
さてネットでこんな記事を見つけました↓↓
自治会行事が多すぎて「もう限界」 「家を売って、実家に帰りたい」30代女性の後悔
一部抜粋します↓↓
自治会の行事が多すぎて、狂ってしまいそうです――。そんなショッキングなメールが、Jタウンネット編集部に届いた。投稿主は、滋賀県に住む30代女性だ。
共働き家庭のため、地域の行事に参加することが大きな負担。しかし、参加しないと子供がイジメのターゲットになってしまうという。そんなジレンマに悩む彼女は、まだローンの残る家を手放して、実家に帰ることすら考えているそうだ。
引用:自治会行事が多すぎて「もう限界」 「家を売って、実家に帰りたい」30代女性の後悔
女性の悲痛な叫びが聞こえてきますが、これリアルによくある話で、私の地域でも同じように嘆いている同世代のご夫婦がちらほらいらっしゃいます。
・引っ越したい
・ノイローゼになりそうだ
など。境遇も記事の女性とほぼ同じ場合が多く、
・その土地に持ち家を持った
・子育て中である
・共働き夫婦である
・おじいちゃんおばあちゃんとは同居していない(核家族世帯)
パターンが多いです。そして、かく言う私も境遇は同じなので「その気持ち、すごーくよく分かります。」引っ越してきた途端にはじまった、あまりに多い、訳も分からない行事に何度絶望したか分かりません。家を建てて持ち家なわけですが、「できることなら引っ越したい!」もしくは、「近くに住む旦那さんのご両親と同居したい」と本気で思ってました(同居すれば1世帯なので行事参加はどちらかで済みます)
では!7年近く経った現在はどうか?と聞かれたら、以前ほどは絶望していません。
理由は2つ。
理由1:この7年間で少しだが変わったから
理由2:以前に比べて力の抜き方が分かってきたから
理由1:この7年間で少しだが変わったから
最初はたくさんの行事に今後一生付き合っていくのかと、やるせない気持ちで一杯でしたが、実際はこの7年間で、嫌で嫌でたまらなかった行事が2つ無くなりました。
(1つだけ紹介します。毎年7月初めに行われる神事。町内の各家に「わー。わー。」と言いながら、酔っ払いのおじちゃん達10名ほどが家の中に入ってきて、10分ほどおもてなしをしたら帰っていくというもの。家を巡る順番は決まっており我が家に来るのは夜10時頃(子供はこの日だけ起きています)家主はお酒とちょっとしたおつまみを準備しとく必要があります。生ハゲみたいなものかなと思います。家を御祓いする為だそうな。そのおじちゃん達は、昼頃~夜11時ごろまで村中の各世帯50ぐらい?を回り続けますが、ある年、倒れて救急車で運ばれた人がいるのでそれが引き金となって廃止になりました。温暖化が進む中、真夏の昼間にお酒を飲んで歩き回るなんて自殺行為みたいなもんだと思います。)
このように私の地域では、牛耳ってる上の世代の方が「継続は無理だ」と判断すれば、どんな歴史の長い行事でも「サクッと無くなる」「サクッと簡素化される」のが分かったので、世代交代が進むにつれ負担は減っていくだろうと期待しています。
理由2:以前に比べ「力の抜き方」が分かってきたから
自身の話になりますが、協力したくても、無理なものは無理!と「断り方」を覚えました。普段から「忙しい人だ」という雰囲気を醸し出しておくのも大切です。だんだん期待されなくなりますw
というより、だれもが家庭や仕事に支障がない範囲で協力するという本来あるべき姿勢で取り組める体制にするべきなんでしょうよ。地域住民の健やかな生活のためにある自治会活動が、結果的に「地域住民を苦しめている」のであれば本末転倒です。そして、行政の下請けのような仕事もあるのは事実なので自治会でどうこうしろという話ではなく、
行政(自治体)も各自治会にすべてお任せではなく
負担軽減にむけて動いて欲しいと感じています(せめて雰囲気づくりだけでも。)
自治会の行事&活動を書き出してみた
さて、「行事が多い」という点について、私が加入している自治会も全国的にみれば多いほうだと思います。せっかくなので書き出してみました!
みなさんの地域と比べて如何ですか?
概要
- 季節行事や地域の安全・美観をたもつ活動が主
- 全世帯数は80世帯ほど
- 4つの班に分かれている(各班15~20世帯ほど)
- 班回しで行う行事もあり(全員参加の必要がないもの、お宮の神事や祠の行事など)
- お通夜・お葬式のお手伝いあり
自治会(町内会)の活動内容(①全体行事 ②お宮行事 ③祠行事 に分類しました)
【①全体】
・総会(年1回)1時間
・地域清掃(年2回)1時間
・避難訓練(年1回)30分
・資源ゴミ回収当番(年2回)早朝1時間
・公民館清掃(年1回)1時間
・校区民体育大会(年1回)(4年に1回、おにぎり握り)
・文化祭(年1回)
・グラウンドゴルフ大会(年1回)(2年に1回、おにぎり握り)
スポーツ系のイベント時には、基本、男性は会場セッティング、女性は早朝から集まって昼食のおにぎりを握ります。
【②お宮関係】
・正月の旗上げ旗下し(4年に1回)20分程度
・川祭り(4年に1回)朝から晩まで
・天神祭り(4年に1回)朝から晩まで
・お宮掃除(4年に1回)月1回1時間
これ以外に、何十年に1回とかのまだ知らぬお祭りも存在します。祭りの時は通常、「朝8時に集まり掃除(外・中)→料理を作る(女性)→会場設定(男性)→神主によるご祈祷→参拝客の接待→おもてなし→掃除後片付け→(参拝しなかった世帯に)お土産を配布」なので基本1日がかりです。平日だったりします。「家庭から男女1人ずつ出してください(夫婦両方とも)」なんて普通に言われます。女性たちは交代交代で、家事をしに帰ったりします。子供がいる世帯は、習い事のお迎えやご飯の準備のため途中抜け出したりとバタバタです。
その年、お宮行事全般を取り仕切る役の人を「宮総代」と言いますが、「宮総代」になると自宅でもてなす祭りも同時に引き受けないといけません(自宅開放しての食事会みたいなもので、驚くことに自腹です)。「一生に一回だから」と言われますが、正直、一生に一回でもやりたくないです。
【③祠(ほこら)関係】
・春のお彼岸(4年に1回)手料理2品持参
・秋のお彼岸(4年に1回)手料理2品持参
・朝観音、夕観音(4年に1回)茶菓子2品持参
祠の行事はなぜか「女性」だけが担当します。「お接待」がつきものですが、女性の仕事というイメージが強いからなのかもしれません。「朝8時頃に集まり掃除(外・中)→会場設定→参拝客にお接待→片付け・掃除→(参拝しなかった世帯に)お土産を配布」なので、こちらも1日がかりです。お接待する側は、自作した料理を2品持って行く必要がありますが、もちろん自腹です。そしてお宮の行事が終わった後には必ず「参拝しなかった世帯へのお土産の配布」があります。参拝しない世帯の方が大半だったりするので「用意しなければいいのに」と思いますが、「足らなくなると逆に困るから」用意するのだそうです。参拝する世帯は多くても10世帯ほど。顔ぶれはいつも同じです。
↑↑以上が、自治会行事・活動の全貌になります。初めて書き出してみましたが、皆さんの地域も似たような感じではないでしょうか。
さらに言うと、これらは役がない一般の人の活動内容にすぎません。区長、班長、宮総代、体育部長、公民館長等々「担当役」を引き受けると(内容に多少の差はありますが)
- 連絡
- 資料配布
- 集金
- 会合(話し合い・反省会)
- 買い物
- 会計
- 決算報告書作成
といった仕事が加わります。年が上の順から回ってくるのが通例なので、我が家も30代後半ぐらいから毎年何かしら役を引き受けていますが、正直大変です。
なぜ大変なのか理由を言語化しときます
自治会の行事・活動が多すぎると、子育て中の現役サラリーマン共働き世帯(核家族)にかかる負担は半端ないです。
主な理由は3つ。
理由1:核家族のため、おじいちゃんおばあちゃんに頼れない
理由2:基本サラリーマンの身なので仕事を自由に休めない
理由3:子供関係の行事・役などに忙しい
理由1:核家族のため、おじいちゃんおばあちゃんに頼れない
とくに困るのが「子どもは誰がみるのか」という点です。1日がかりの行事の場合は、近くの知り合いや、遠くの親類に預けたりすることも多いです。
理由2:基本サラリーマンの身なので仕事を自由に休めない
平日に実施される「〇〇祭り」のお手伝いのために会社に休みを取るのはかなり無理があります。まず会社の人に理解してもらう事が大変。結果、体を休めるために取っておいた「大切な有休」を消化することになります。
理由3:子供関係の行事・役などに忙しい
学校行事、子供会・育成会の活動、習い事などいろいろあります。また小学・中学・高校と子供が複数いて、それぞれに通っている場合はそれぞれに行事・活動があります。このように、貴重な休みの日も子供関係や地域の事でほぼ予定が埋まり、家族旅行はおろか、家族でゆっくり過ごす時間もないのが現状です。
体も時間もいろいろ足りてません!
互いに想像力を働かせることから
全国的に自治会・町内会の在り方が問題視されていますね。不要論が出てきたり、実際に解体したところも都会の方にはあります。今まさに岐路に立たされていると言えます。社会や人々の生活スタイルが急激に変化しているのに、昔のままのやり方では弊害が生じるのは当然のことでしょう。
専門家でも何でもありませんが、私が願うことは3つ。
- 行政側の理解
- 変化できる柔軟な思考の人を増やす
- 自治会活動に参加できるような、心と生活に余裕がある人を増やす
どれも社会全体で取り組むべき問題でしょう。そして、それ以前に何よりもまず!互いの事情に想像力を働かせて折り合いをつけることがとても重要だなと感じてます。
- 大変ならまずは事情を説明する!
- 代替案を提示する!
- 変化に伴って生じる不都合の芽を消していく!
どうせ活動しないといけない状況なら自分たちが取り組みやすいように声を上げてきたいと思います。
まとめ
以上本記事では、「自治会の多すぎる活動」について自身が加入している自治会を例に、思うところを書いてまいりました。
具体的に書き出してみると、量の多さにちょっとテンション下がりましたが、前向きに続けていくための改善点を見つける、いい機会になったと思います。
みなさんの地域の自治会が、「頑固な人が牛耳っていたり」「村八分やイジメがあったり」「同調圧力が強い」といった場合はそう簡単ではないと思いますが、少しでもストレスの少ない自治会活動が出来るよう頑張っていただきたい!と切に願います。
最後までお読みいただきありがとうございました。