教育現場にペーパーレス化をスムーズに導入するための注意点まとめ

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本日のテーマは、「教育現場におけるペーパーレス化」について。

前回の記事では「学校配布物をペーパーレス化できないか」という視点でペーパーレス化のメリット・デメリットをまとめてまいりました。

「ペーパーレス化」とは、つまり、紙の配布物をやめて情報を電子化しようという試みだと説明できますが、メリットの大きさを知れば知るほど、

さっさと対応する必要があるのでは!?

と、学校から配布される大量の紙資料をまえに一保護者として感じています。

全国に目を向ければ教育現場のペーパーレス化を進め、成功している学校も増えてきました。「資源と時間のムダ遣いをへらすため」「教員の業務効率化」など働き方改革にもつながる教員の業務改善の打開策として、今求められています。

とはいえ、地方にある我が子の通う小学校では、配布物はもちろん、実際の教室活動においてもペーパーレス化への動きは全くと言っていいほど感じられません。たしかに、これまで紙に頼りきってきた現場からすると、導入ハードルはとても高く感じられるでしょう。しかし、ペーパーレス化は社会全体の流れでもあります。遅かれ早かれ対応をせまられることでしょう。

ということで!ペーパーレス化を学校教育に導入するにあたっては、注意すべき点がいくつかあるようです。

現場が混乱しないスムーズな導入のためにも!

気を付けるべきポイントをまとめてみました。

目次

教育現場をペーパーレス化する上での注意点

目的・理由を明確に示す

紙に慣れてきた世代の人にとっては”資料=紙媒体”という意識のため、ペーパーレス化がなかなか受け入れられないのは仕方のないことだと言えます。誰だって慣れたやり方のほうがストレスなく安心なので、ペーパーレス化をする目的・理由をきちんと理解できていなければ、楽な方に気持ちは傾いてしまいます。

・資源のムダ遣いを無くす
・印刷・配布などの手間が減る

といった誰もが思いつく理由をただ並べるだけでなく、

紙で配布した場合とデジタル配信した場合の
・紙、印刷代コスト
・作業時間(印刷~保護者が紙処分する時間まで含める)

の差を、数値化し、視覚的に示すことまた、メリット・デメリット(とそれをカバーする方法)をわかりやすくプレゼンして、情報の電子化に抵抗がある人にも理解してもらう必要があります。今回は教育現場の話をしていますが、企業や行政での取り組みも十分に参考になるし資料も豊富なので上手く活用できると思います。

組織トップが強い意志をもって引っ張る

周囲への十分な説明をしたあとは、トップが強い意志とリーダーシップをもって進めていく必要があります。運用していく中で必ず「以前のやり方が良かった」とか「導入はまだ早すぎた」とか反対者の意見が出ると思いますが、そこで方針をコロコロ変えていては現場がまとまりません。

ペーパーレス化に関してはサポート業者もたくさん存在するので、適時アドバイスを受けながら万全の体制で進めていくのが良いと思います。

紙とデジタルを上手に組み合わせる

ペーパーレス化を進めるからといって、全ての資料を全てデジタル配信すればいいというものでもありません。資料の種類、内容によって、「紙で配布したほうがいいもの」「デジタル配信で十分なもの」にわかれるので、紙とデジタルを上手く併用する必要があります。

学校からの配布物を例にあげると↓↓

紙で配布したほうがいいもの例

・記入して提出が必要なもの
・時間割り(プリントアウトして子供が自分で管理する)

デジタル配信で十分なもの例

・一度読んだら見返すことはあまりないもの
・保健だより、図書だより、クラス便り、PTAだより
・近隣で開催されるイベントちらし

といった具合に使い分けをすれば、何でもかんでも紙で配布しなきゃという意識は捨てられるでしょう。

徐々に移行する

組織が大きければ大きいほど、新しいやり方が定着するまでたくさんの時間と労力がかかるものです。ペーパーレス化も無理のない形で少しずつ進めていくことが大切になります。

まずはデータを配信できる仕組みづくり、つまり、受け取る側のネット環境を整えるところからになります。学校配布物の場合、全世帯のネット環境が整うのを待っていては導入の機会を失ってしまいます。そういった少数派の世帯には別対応するのが良いでしょう(紙で配布など)。事前の実態調査が必要ですね。

そして実際に運用しながら、「具体的にわからないところを説明する」「要望や困ったことがないか聞いて改善する」など行い、学校の状況にあった最適なものへと近づけていきましょう。

アプリを採用する場合は、だれもが迷いなく使えるような簡単シンプルなものを選ぶことが何より大切です。

情報を受け取りやすい端末の普及

ペーパーレス化を進めるためには「情報が読みやすい」「いつでもどこでも持ち運べる」端末の普及が不可欠です。若い世代の人はスマホで十分かもしれませんが、紙のサイズ感に慣れた人にはスマホ画面は小さく感じてしまうことでしょう。

タブレット端末は、読みやすさ・持ち運びやすさ、共に優れているという点でよく候補にあがりますね。

(ちょっと話がずれますが、)さらに視野に入れておかないといけないのは、文科省主導で行われているICT教育の動きです。政府は「学校でパソコン1人1台!」と声高に言っていますが、仮にPCが子供達に配布されるとなると状況はまた変わってくると思います。ICT活用が進んでいる北欧の国デンマークの学校では日本とまったく状況が違います。

たとえば、小学1年生になれば学校のメールアドレスが与えられ、連絡事項は先生からのメールで知らされます。宿題もネットからダウンロードして行えますし、提出もオンラインです。課題として、ブログ記事を書いて友だちからコメントをもらったり、動画編集ソフトを利用して自己紹介映像を作ったりすることもあります。子どもの側にICT機器がないと、学習が成り立ちません。

引用:日本は情報教育の後進国なのか?豊福先生と教育でのICT活用とプログラミングについて考える

もはや、紙で配布するかどうかなんてのは問題ではなく、時代を見据えた世界に通用する学びを行っているのが分かります。

セキュリティー対策とバックアップを何重にも!

ペーパーレス化=情報の電子化

というわけですが、電子機器である以上、万全というわけではありません。「情報漏洩やウィルス侵入などに対するセキュリティー対策」「データ消失のリスクを考えたバックアップ対策」は基本中の基本です。

専門の外部業者を入れるなどして、万全の体制をとっておくことが安心してペーパーレス化(情報の電子化)を進めるうえでは大切です。

まとめ

以上、教育現場にペーパーレス化を導入する!ときにポイントとなる注意点をまとめてみました。

まとめてみて感じたことは、組織トップのリーダーシップはもちろん、関わる人それぞれがペーパーレス化の必要性を認識し、新しいやり方に挑戦しようとする意識がなければ進まないという事です。

子供の通う小学校では今のところそんな機運はほぼ感じられませんが、一保護者として、学校に想いを伝えたり、子供に話したりして、出来る事からペーパーレス化に向けて何かしたいと思いました。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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