本日の内容は「子供会の役員って大変って聞くけど本当?」についてです。
今年度わたしは、子供会、そして子供会の活動を支える育成会役員をしています。子供はわりと田舎の学校に通っており、現在役員になって9ヶ月目になります。
役員の仕事は一般的に大変って言われますが、経験したことがない人にとっては、
・何がそんなに大変なの?
・仕事、家庭との両立は可能?
等いろいろ気になるのではないしょうか?私自身、実際に役員の活動がスタートしてからこれまで何度も、
聞いてないよ~!!
があり「まさに闇だな!」と率直に感じてます。
ということで本記事では、わたし自身の体験に触れつつ「やりたくない!」と敬遠されがちな子供会役員の仕事についてまとめてみました。
・子ども会、育成会の役員って大変?
・どうしてそんなに大変なの?
・変わらないの?
・いい対策法は?
について個人的な感想を書いていきます。学校により様々でしょうが、どなたかのご参考になれば。
ムリを強いる活動は、役員を苦しめている
以前と今で変わったこととして、
・子どもの数が減った
・共働きが増えた
・核家族世帯が増えた
・塾や習い事に行く子供が増えた
・子どもが成長できるコミュニティーは学校、地域以外にも増えた
・多様な価値観が認められるようになった
・生活スタイルも多様になった
等が言われています。社会は目まぐるしく変化しています。それにともなって、昔どおりのやり方で役の仕事を行うとなるとどこかで弊害が生じるのは、ある意味当然なことですが。
具体的にはこういうことです↓↓
1.集まりなどの活動時間
【以前は】
平日の日中に集まって活動
※仕事をしてない専業主婦が多かったから可能
※子供は学校に行ってる時間だから可能
【現在は】
・平日の日中に集まる所は減ってきた
・かわりに夕方・夜から集まって活動
→(結果的に)
※本来、夜の時間にすべきだった事が後回し
※子供はお留守番(子供を預けられる人ばかりでない)
2.休日開催の行事・イベント
【以前は】
※(専業の場合)プライベートな用事は仕事がない平日に済ませておける
※子供と触れ合う時間は平日に確保、休日は子供会活動に専念できる
【現在は】
※(平日は仕事で忙しい為)土日にしかできない用事が溜まっていく
※(仕事で帰りが遅い等の理由で)平日には難しい子供や家族との時間が失われる
といった具合に。
仕事を休めない以上、時間的なしわ寄せは避けられません。
タイムマネージメントと(家族全員分の)スケジュール管理が超重要になります。
3.学び・成長の場としての子ども会活動
今は、子ども達の学び・体験の場も多様な選択肢の中から個性に合ったものを選べます。オンラインで可能な事も増え、時間と場所の制約も減りました。たしかに、
【以前は】
学び・体験の場が限られていたので、子ども会活動は貴重でした。
【現在は】
子ども一人一人の興味・特性にあうものを、親の対応できる範囲でいろいろな選択肢から選べます。通信講座も種類が増えました。
明らかに便利になり、可能性は広がっています。
その上でも、子ども会活動が「意義ある」と感じられるものでなければ、親にとって、また子ども本人にとっても、ただの「大変なもの」になってしまいます。
4.「講演会」の必要性は?
よくある「講演会」も然り。わざわざ出向かなくても、同じような内容の情報が、今はネット配信で時間と場所の制約もなく得られます。
参加者集めから始まり、準備、片付け、さいごは懇親会まで
など一連の作業に時間と手間をかけてまで実施するのは、セッション形式の講演会やワークショップなど、その場でしか生まれない価値がある場合に限るべきだと思います。
1人の講演者から一方通行にただ話を聞くだけの講演会だったら、
ネットで配信してもらえませんか?それぞれ視聴できる時に、視聴しておきますから。
と、私は思ってしまう派です。
心は正直です。意義や必要性がよくわからない活動に、積極的に参加したいとはだれも思いません。
魅力がある講演や活動だったら、みんな自発的に参加すると思いますが。
1~4に共通して大変さを感じてしまう根底には、(親の働き方も含めた)今の生活スタイルや価値観に合わせようとせずに、昔のままのやり方で活動を続けてるから。
つまり、ムリを強いているからだと強く感じています。
「変革しよう!」を実行にうつせるか否か
どんどん社会の状況が変わる中、変化せざるを得ないのに変化することを許されない環境が、心のストレスとして、のしかかります。そこで切実な対応策として「変革しよう」と試みる人があちこちにいらっしゃるのかなと思います。上手く行くがどうかは、
熱意
信念
仲間
(+タイミング)
など全てが揃った場合に限られ、ハードルは高いようだと、書籍やネットでの色々な人の発信を見て思っているところです。連携する組織が多ければ多いほど大変なのは言うまでもありません。
変革にあたって、きめ細やかな調整・段取り・ネゴシエーションなど、とにかく頭とエネルギーが要るようですね。
人が不満足な状況を前にしてとる行動は2つに1つ。
1.信念にしたがって変化に向けた行動をする
2.仕方がないと自分に言い聞かせて現状のやり方に従う
周りに協力者がどれほどいるか、また、いない場合はどれだけ周囲を巻き込めるかが鍵になりますが、子ども会・育成会の役員任期は1年と決まっている場合が多いので、2の選択をする人が大半のようです。
役員活動はだれかの役に立てる喜びは感じられますが、仕事と違って目に見える対価もありません。しかも、がんばっても報われないかもしれない変革活動にどれだけ自分の時間を投下できるか…
よほどの覚悟がないと難しいでしょう。
昔の役員が再び役をすることになって、昔のやり方に戻ってしまった!という悲しい話も耳にします…。
大変さの程度を決めるものは、人・方針・姿勢
大きな変革による負担の軽減はなかなかハードルは高いようです(予算の問題、各方面からの理解が必要など)。ただ実際は次のようなものが、大変さの程度を決めるので、つとめて意識すると違うでしょう。
1.一緒に活動するメンバーは誰?
各メンバーの、力量・人間関係の構築力・チームワークがとても大切なのは言うまでもありません。具体的に大切なポイントを挙げると、
1-1.各役職にだれがつくか
役回りは、希望よりも「適性」で決めると仕事がスムーズに進むようです。ですから、担当決めのときは前役員さんからの引継ぎを参考に、
だれがどの役だったら無理なくできるか
適性、時間面を考慮して、最初にしっかり話し合うのが大切。仕事内容が細かく分かっていれば分かっているほどミスマッチが防げます。役員決めの時間も限られているので、「パソコン使えるから書記ね」みたいに簡単に決める事が多いですが、ちゃんと細かく確認したほうがいいです。あとで、
聞いてないよ、めっちゃ大変じゃん。
という事態になりかねません。
(子供の小学校の例を1つ挙げると、「アドバイザー制度」というものがあり、これは前年の役員が次年度もアドバイザーとして会議や話し合いに1年間参加するというものです。半分ほど前役員がアドバイザーとして次年度も残るように決められているのですが、全体の流れ・資料関係を一番把握している役になった人は必然的に残らないといけない雰囲気です。「そういうのは前もって教えてよ」「来年は仕事に専念するつもりだったのに。」というのが正直なところ。)
役決めはできるだけ詳細を確認すること!をぜひおすすめします。皆さんのところにも、隠された真実⁉があるかもしれません。
1-2.メンバーの性格…
いじめ、陰口、仲間外れ、マウンティング、妬み、仕返し。いろいろあるらしい、と噂では聞きますね(無縁すぎてそこら辺は詳しくないですが)。とはいえ、最近の役員さん達はだいたい家庭や仕事など、すること考えることが多く、そんなことに労力を費やすほど暇な人はいないように思います(一概には言えませんが)
基本的にお互いのことを思いやって
・伝わる説明で意思疎通をスムーズに
・指示する人、指示される人の関係を明確に
・担当の枠を超えてフォローし合う
・「お疲れ様」「ありがとう」は多めに
などが上手くやる秘訣のようです。昔に比べて今は、社会に出て働いている人が多いぶん、コミュニケーションスキルが高い人も多いので役員同士の人間関係で悩むことも減っている気がしますが…、如何でしょうか?
メンバー、重要ですね。
2.どんな方針で活動していくか?
子供たちの健やかな成長のために!活動するわけですが、みんな忙しいので、実情に合わせて
無理なくストレスなくおこなうこと
が何より大切だと思います。私たちの場合は、
(所詮)ボランティア活動なので、完璧を求められても困るよね
というスタンスで進めています。ですから、お互いに求めないかわりに、求められることもあまりありません。
ほかにも、
・無理はしない
・できない時はできないと言う
・フォローし合う
・役員以外の人にもどんどん仕事をお願いする
ようにしています。実際に、役員の仕事の大半は専門スキルもいらないし、説明すれば誰でもできるものがほとんど。「説明したりお願いするのは手間。だから自分でやったほうがはやい」と、なんでもかんでも役員だけでしがちですが、
・仕事内容の見える化
・お願いする仕組み
さえ出来ていれば、本部役員や一部役員に集中している負担はもっと減らせるはずだと感じています。
3.役の仕事にどんな気持ちで取り組むか?
取り組むときの気持ちの持ち方1つで、大変かどうかの感じ方は、変わってくるようです。
どうせしないといけないなら
・楽しんでやる
・工夫してやる
・人に喜んでもらう
など自分軸で取り組んでいきたいものです。良くも悪くも経験値は確実に上がります。この経験がどこかで活かせる時が来るかもしれません。もう嫌だとか無理だとか限界を感じたら、周りにヘルプを求めればいいだけの話。しょせんボランティア活動の延長なので、責任を感じる必要はありません。
だれもが負担なくできる活動になっていない体制にそもそも問題があると、開き直るのも大切だと思います。
もっと負担を減らすためには?
現在の私はありがたいことに、ストレスフリーで役員の仕事ができています。
いい人ばかりだからw
それぞれに合った役についているから。
というのが大きいです。
正直、恵まれています。
しかし、たまたま恵まれていただけで誰もがそうなるとは限りません。人間関係によるところは大きいですが、それ以外に言えるのは「単純に時間と手間が取られる」活動が多いから。
なので、子供の小学校の場合「シングルの人、介護中の人、体力がない人」などは必然的に免除となりますが、そうなると結局引き受けられる人は同じ人。分母が限られてしまいます。
一見、何もない人だって、キャリア形成を考えていたり、学校以外のコミュニティーに活躍の場があったり、極めたいことがあったり、それぞれ事情があると思います。
「シングルの人でも、介護中の人でも、体力がない人」でもだれもが公平に受けられるように役の仕事の負担をもっと減らす!を何よりも優先させるべきだと感じています。
具体的には次の点で工夫の余地がありそうです。
①一斉連絡ツールの導入
②クラウドにデータ保存
誰もがいつでも閲覧共有できる体制にし効率的な引継ぎと、仕事の属人化をなくす
③仕事の見える化と作業分担の効率化
誰でもできる仕事は積極的にふりわけ、一人に仕事が集中するのを防ぐ
④行事の見直し
活動内容ややり方を役員の負担がなくなるよう見直す。具体的には、子ども主体の活動や地域を巻き込んだ内容にする
(参考:子ども会および育成会活動の課題とその活動支援)
↑↑この辺りは今後、別記事でまとめたいと思っています。
まとめ
本記事では、「子ども会の役員は大変か」というテーマで現役役員の立場から個人的に感じていることをお伝えしました。
役員まだ経験したことがない方も、役員ベテランという方も、状況が違えば捉え方はさまざまだと思いますが、1つの参考になれば幸いです。
最後までお読み頂きありがとうございました。