今回は「小学校のホームページ」について書いていきます。
というのも、私には小学校と中学校に通う子どもがそれぞれいますが、なんと!どちらにも学校独自のホームぺージがありません。正確には、ホームページに代わるものとして、市ホームページ内の学校紹介ページに「1500字程度の簡単な紹介文と画像が2枚ほど」貼ってあるだけ。
いまどきホームページもないなんて…
ってのが率直な感想です。たしかに地方の田舎ではありますが、山奥とかじゃありませんよ。中型ショッピングモールぐらいはある地方都市です。学校からの一斉メールシステムはあります(テキスト配信のみ)。学校から家庭に緊急のお知らせや提出物のお願いなど、おもに事務連絡の手段としては機能しています。
とはいえ、今の時代、情報発信のための「ホームページ」はやはり大切なのではないかと猛烈に必要性を感じ、いろいろ調べていたら「これはすごい!!」と思う小学校のホームページを見つけましたのでレポートします。
・自分の学校にもホームページないから参考にしたい!
・今の学校ホームページが何だかパッとしない!
・ホームページの良い活用法を知りたい!
という人は是非チェックしてみてください。
尾道市立土堂小学校のホームページがすごい!!
私が「すごい!」と衝撃を受けたホームページは、広島県尾道市にある「土堂小学校」のホームページです。
ある意味、感動ものです!
(実は、校舎の老朽化と少子化の影響で、土堂小学校はじめ尾道市の3小学校の統合計画の話が出ており、今後ホームページもどのような形で継続されるか、もしくは変更されるか筆者には分かりかねるところであります。この点については確認がとれ次第、追記させていただきます。関係者のみなさま、失礼があったら申し訳ございません。)
「土堂小学校」HPのトップページ
引用元:尾道市立土堂小学校(旧サイトを運営中にありがたく画像使用の許可を頂きましたので添付させて頂いております)
【すごい点まとめ】
- 内容が充実している
- おしゃれでワクワクするデザイン
- 写真が本当に素晴らしい
- 子ども達自身が関わっている(学びや表現の場として機能)
- ホームページを管理している先生の熱意がすごい
などなど挙げたらキリがありませんが、1つ1つ補足説明していきます。
1.内容が充実している
通常の学校HPではあまり見られない
などのページで「充実した楽しい学校生活」を知ることできます。何といっても子供達自身によるブログは、取り組みとしてたいへん素晴らしいと思います。SNSには執筆の様子も発信されています。
放課後。
— 尾道市立土堂小学校 (@tutisyo) November 18, 2019
報道委員会の2人が、ブログ記事を書いています。 pic.twitter.com/JvDnyveuAc
2.愛着がわく、おしゃれでワクワクするデザイン
百聞は一見に如かずです。実際にチェックしてみてください。
教室のイスに座って授業を受けているような背景に子どもたちが描いた、可愛いアイコンが並びます。こんなにワクワクするデザインだったら、子どもたち自身がチェックしたくなるんじゃないでしょうか。
3.写真が本当に素晴らしい
学校生活の日常が表情ゆたかに切り取られた、すてきな写真が並びます。担当の先生が「黒子のように」さりげなく撮影されているとのことです。だからこんなに自然体のすてきな写真が撮れるんですね。納得です。
さらに一眼レフが何台も準備されていて、子どもたち自身が写真撮影をするそうです。ファインダーを通してお友達を見つめる経験は、すごく価値があると思います。
4.子ども達自身が関わっている(学びや表現の場として機能)
先ほど紹介した「土堂っ子日記(子ども達によるブログ)」や「(子ども達による)撮影隊」など、子ども達自身がホーム―ページの運営に積極的に関わっている点がすごいです。
「学校の楽しさや魅力を伝えよう!」「学校を盛り上げよう!」
と、みずから考え試行錯誤しアウトプットする学びの場になっていると思います。もちろん先生達や保護者、関係者といった周りの大人の協力とフォローがあってこそだと思いますが、ここまで子ども達がいきいき活動している姿に感動を覚えました。そして、ネットを通じて世界中の人とつながれる時代。子ども達も自分が発信した情報が世界に届く思うと、ぐんとモチベーションが上がるのではないでしょうか。
また、SNSが活用されてる点にも注目しています。発信ツールとして、記録用として、子ども達のかけがえのない日常のワーンシーンが、リアルタイムに綴られていきます。同じ小学生の子供がいる私としては、我が子に重なる部分もあり心がじーんと、震える感覚を覚えています。
6.ホームページを管理されている先生の熱意がすごい
土堂小学校のHPを初めて知ったときの驚きと感動はすごかったです。それもそのはず、「土堂小学校」のホームページは、実は過去に全日本小学校ホームページ大賞(J-KIDS大賞)に2度輝いています。
「素晴らしいモノが世界に生み出される背景には必ず、だれかの熱意がそこにある」と私は常々思っているのですが、土堂小学校の貝川充洋先生の熱意がそれにあたります。
ぜひ、貝川先生が書かれた次の記事を読んでみてください。必読です!
先生の熱い想いが子ども達はもちろん、周囲を上手く巻き込んで、このような素晴らしく愛されるホームページができたんだと思います。そして、「学校と家庭との信頼関係があってこそ」だと強く感じました。
記事内には「子ども達の写真をネットにあげて大丈夫か」といったセキュリティーの問題についても触れてあります。(私も含め)みなさんの中にも気になる人はも多いのではないでしょうか。それについては「事前に保護者に文書にて承認を得る」「掲載写真に不都合があった場合はすぐに連絡してもらう」など、ルールをきちんと設けていれば問題なく運用できると書かれていました。もちろん、SNS活用は今後もっと議論を深める必要性をかんじますが、有効な発信ツールの選択肢の1つに入れておいてよいと思いました。
その他、参考になるページや本を紹介します
「土堂小学校」以外にも参考になる学校関係のHPはいろいろあります。参考リンクを貼っておきます。
また、次の2冊は「学校ホームーページ」のあり方・考え方を知るのにすごく参考になりました。そして「コミュニティースクール(学校運営協議会制度)」の重要性が叫ばれ久しいですが、その意味でも多くの気づきをくれる本だと思います。
学校ホームページ運用を考える上で大切なポイントが詰まっています。巻末資料の「学校サイト評価項目分類」は、客観的視点からサイト評価したいときにとても使えると思います。
『思いを届ける学校ホームページ』 平林哲也・玉置崇・斎藤早苗・堀田敦士 著
立場が違う4人の方のホームページに対する思い、視点を知る事ができます。校長としての立場から、PTA会長としての立場から、ホームページシステム開発者・デザイナーとしての立場から。とてもリアルな内容が書かれているので、具体的にイメージしやすかったです。
まとめ
今回は「すごい小学校のホームーページ!!」ということで、尾道市土堂小学校のホームページを中心にお伝えしました。
ホームぺージがない学校に通う子供を持つ身としては、正直すごくうらやましく感じました。
いまGIGAスクールもどんどん進んでいますね。一人一台端末など教育現場のIT環境も整いつつあります。システムや、運営方法など従来の学校ホームページとはまた違ったカタチになるかもしれません。とはいえ、カタチは違えどやはり学校運営においてホームページのようなプラットフォームは欠かせないものだと思います。
もし我が子の学校でも新設の動きが出てきたら、何かしらお手伝いしたいと思っています。
最後までお読みいただきありがとうございます。