2021年7月、福岡県うきは市の大石堰(おおいしぜき)・五庄屋遺跡を訪れました。浮羽稲荷神社へ出かけたのと同じ日の写真です。
「五庄屋(ごしょうや)」という名前だけだと、何の場所なのか少し分かりにくいですよね。実はここ、江戸時代に地域へ農業用の水を届けようとした人たちの歴史が残る場所。子どもと立ち寄ったときの写真10枚を使って、見てきた景色とその背景をまとめます。
※写真は2021年7月の訪問時に撮影したものです。史跡の説明や所在地は自治体・公的機関の情報を参考にしています。現地の設備や周辺状況は変更される場合があります。
大石堰・五庄屋遺跡はどんな場所?
大石堰は、福岡県うきは市を流れる筑後川の水を農地へ引き込むための堰です。大きな川がそばを流れていても、土地の高さなどの関係で、かつては田んぼに水を届けるのが難しい地域がありました。
そこで立ち上がったのが、周辺の村をまとめる役目を担っていた五人の庄屋です。大石・長野の水路を整備し、農業を支える仕組みをつくろうとしました。

現地には「今に生きる五庄屋遺跡 大石堰」の案内板がありました。看板を読んでみると、いつも見かける川や田んぼにも、先人たちの工夫が積み重なっていることが分かります。
目の前に広がる筑後川と、大石堰の水の流れ
まず印象的なのは、川の広さ。写真では山並みを背景に水が流れ、川の途中に大きな堰が続いているのが見えます。

堰は川の水位を調整したり、必要な場所へ水を導いたりするための施設です。大石堰も、農業用の水を取るために重要な役割を担っています。

水門のような設備も近くから見えました。水が流れる場所によって表情が違って、眺めているだけでも「水ってどうやって田んぼまで届くんだろう?」と気になります。
五庄屋は何をした人たち?江戸時代から続く水路の歴史
五庄屋たちは、1663年の大干ばつをきっかけに、水路を造って筑後川の水を引く計画を久留米藩に願い出ました。水路を通す村から反対もありましたが、翌1664年に水路工事が始まり、同じ年に最初の区間が完成しました。
その後、水路は拡張され、1674年には当時の大石堰が完成したと伝えられています。なお、現在見られる堰そのものは、後年の洪水被害を受けて昭和31年(1956年)に改築された施設です。江戸時代の堰がそのまま残っているわけではありません。
何百年も前の人たちが始めた仕組みが、形を変えながら今の農業につながっていると思うと、ちょっと見方が変わります。
田んぼに水を届けることが、昔はどれほど大変だったのか。小さな子どもと一緒に水の大切さを考えるきっかけには、絵本『どうぶつみずそうどう』のような作品もよさそうです。
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案内板の「大石用水路全体図」を見てみる

現地で撮影した「大石用水路 全体図」の案内板。地図には水路が枝分かれして延びている様子が描かれていました。川から取った水は、一本の溝を流れて終わりではなく、広い地域へ届けられているんですね。
歴史の年号だけを覚えるよりも、こうした地図を見ながら「水はどこへ行くんだろう」と考えると、身近な学びにつながりそうです。
川から田んぼへ。実際の水路も見てみた
大石堰の周辺では、川の近くを通る水路や取水施設も写真に残していました。


普段は何気なく見ている水路にも、田畑へ水を届けるための大切な役目があります。子どもと一緒に歩くなら、流れの速い場所や足場が悪い場所には近づかず、離れたところから眺めたいですね。
川の流れや地形の変化について、もう少し詳しく知りたくなったら、『防災にも役立つ!川のしくみ』という図解入りの本もあります。水の流れを見学した後の調べ学習にもつながりそうです。
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水辺のそばにあった小さな社と、五庄屋の案内
周辺を歩いていると、木々に囲まれた小さな社もありました。にぎやかな観光施設とは違い、地域の歴史を静かに感じられる場所です。


道路沿いには「五庄屋遺跡 大石堰」と書かれた標識も。知らずに通り過ぎていたら、ここにそんな歴史があるとは気づかなかったかもしれません。

うきはの田んぼを眺めて、昔の工事の意味を考える

同じ日に撮影した、緑が広がる田んぼの風景です。大石堰の歴史を知ってから見ると、こうした田畑を支えてきた水のことにも目が向きます。
五庄屋の話は、歴史の教科書に出てくる昔の出来事というだけでなく、いまの暮らしにもつながる話なんだなと感じました。
大石堰・五庄屋遺跡の場所と見学の注意点
| 名称 | 大石堰・大石堰遺跡(五庄屋遺跡) |
|---|---|
| 所在地 | 福岡県うきは市浮羽町高見1-1 |
| 見学 | うきは市観光サイトでは「無休」と案内。現地の状況は訪問前に確認 |
| 駐車場 | 史跡専用駐車場の場所・利用条件は、事前に現地案内等で確認 |
| 注意点 | 水路・河川沿いは足元と水の流れに注意。増水時は近づかない |
参考:うきは市観光サイト「大石堰・大石堰遺跡」/うきは市「井堰」/国土交通省・筑後川河川事務所「大石堰」
うきは市へのおでかけ・宿泊を考えるなら
浮羽稲荷神社と同じ日に立ち寄った大石堰。うきは周辺には、自然や歴史に触れられる場所がいろいろあります。遠方からなら、周辺に泊まってゆっくり巡るプランも考えられます。
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まとめ|何気ない水の風景にも、五庄屋の歴史が残っている
大石堰・五庄屋遺跡で見たのは、筑後川の広い流れと、そこから延びる水路、そして地域の歴史を伝える案内板でした。目を引く遊具や華やかな展示がある場所ではありませんが、昔の人の工夫が今につながっていることを感じられます。
子どもと訪れるなら、無理に難しい歴史の話をしなくても、「川の水をどうやって田んぼへ運ぶんだろう?」と、写真や地図を眺めるだけでも面白そうです。
