だるまといえば、「七転び八起き」の縁起物。合格祈願や必勝祈願、お正月の願掛けなどで見かけますよね。
でも、よくよく見ると、赤い体に大きな目、なかなかの迫力あるお顔。とくに目入れ前の白い目を見ると、ちょっと怖いと思ってしまうのは私だけでしょうか。だるまさん、ごめんなさい。
「片目のままにしていたら縁起が悪い?」「左右どちらから目を入れるの?」「願いが叶わなかったらどうする?」と、いざ家に迎えると気になることもあります。
そこで今回は、だるまの意味や由来から、目入れ・飾り方・手放すときの考え方まで調べてみました。調べるほど、ちょっと怖かったあの顔の見え方も変わってきました。

だるまは縁起が悪い?まず結論から
だるまは、もともと願い事や目標達成を願う縁起物です。片目だから、倒れたから、うっかり触ってしまったからといって、突然「縁起の悪いもの」に変わると決まっているわけではありません。
高崎だるまは、起き上がる姿に「七転び八起き」の意味が重ねられ、家内安全や商売繁盛、心願成就などを願うものとして親しまれてきました。怖そうな表情にも、実は願いや伝統が込められています。

見た目だけで「ちょっと怖い」と思っていた私。由来を知ると、ずいぶん印象が変わりますね。
もちろん縁起物への向き合い方は、人や家庭、地域によってさまざま。大切なのは、決まりを間違えることを怖がりすぎず、自分なりに願いを込めて丁寧に扱うことだと思います。
だるまの由来と、あの姿に込められた意味
モデルは「達磨大師」という僧侶
だるまのモデルになったのは、禅宗の祖として伝えられる僧侶、達磨大師(だるまだいし)です。日本で親しまれている丸いだるまは、その座禅姿をもとに生まれたとされています。
達磨大師には、長い間壁に向かって修行を続けた「面壁九年(めんぺきくねん)」という伝説もあります。ここから、ひとつのことに粘り強く取り組む姿勢をイメージする人もいるのでしょう。
ただし、伝説は伝説として受け止めたいところ。昔から語り継がれてきた話を、そのまま史実と断定する必要はありません。
手足がない?怖い顔?実は見え方の問題かも
だるまには手足がありません。というより、手足が見えません。
少林山達磨寺の公式FAQによると、丸いだるまは赤い衣をまとって座禅する達磨大師の姿を表し、手足は衣に隠れていると説明されています。古くから「修行で手足がなくなった」という話もありますが、これを事実として言い切るのは避けたいところです。
そして、迫力ある目つき。私は以前、あの表情が少々苦手でした。でも、修行に向き合う真剣な表情だと思うと、ただ怖いというより、何だか背筋が伸びます。
なぜ赤いの?顔には鶴と亀もいる
だるまの赤い色について、少林山達磨寺は達磨大師の赤い衣を由来として紹介しています。また高崎市は、江戸時代に赤いものが病気や災いを遠ざけると信じられ、疱瘡(天然痘)除けとして赤いだるまが求められた歴史を紹介しています。
高崎だるまの顔をよく見ると、眉毛は鶴、ひげは亀を表現しているそうです。あの強そうな顔に、まさか鶴と亀が隠れていたとは。縁起のよいものを詰め込んだ、なかなか凝ったお顔だったんですね。


だるまの目入れは左右どちらから?
合格祈願や目標達成の願掛けに使うなら、気になるのが「目入れ」の順番です。高崎だるまや少林山達磨寺が案内している方法を参考にすると、次の流れになります。
- だるまに向かい、願い事や目標を思い浮かべる。
- だるまに向かって右側の目(だるま自身の左目)に、墨や筆ペンなどで黒目を入れる。
- 願いが叶ったときや、1年間無事に過ごせた節目に、感謝を込めてもう片方の目を入れる。


「右? 左? え、どっち?」となりそうですが、こちらから見て右側が先と覚えると分かりやすいです。
ただし、地域やだるまの種類によって慣習が異なります。高崎だるまの製造組合も、目入れの順序に絶対的な決まりはないと説明しています。購入先や授与元の案内がある場合は、そちらを優先してください。



左右を間違えないこと以上に、願いを込める気持ちが大事。親子で目標を話しながら目入れするのもよさそうです。
これからだるまを迎えたいなら、昔ながらの赤い高崎だるまも候補のひとつ。小さめのものなら、家の中で目に入る場所を見つけやすそうです。目入れ前の姿を見ながら、家族で願い事を話してみるのもいいですね。
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だるまを飾る場所と、日ごろのお手入れ
「だるまは必ず南向きに置くもの」といった話も耳にしますが、すべてのだるまに共通する絶対的な決まりがあるわけではありません。
少林山達磨寺は、神棚があればその所定の位置、なければ目線より高い場所を案内しています。一方、高崎だるまの製造組合は、家族の目に付きやすい家具の上や、合格祈願なら勉強机なども挙げています。
私なら、家族の目に入りつつ、落下しにくい安定した場所を選びたいです。小さな子どもが触れる位置に置く場合も、割れやすさや転倒には気を付けたいところですね。
あとは、時々ほこりを払ってきれいにしておけば十分。特別な作法を頑張りすぎるよりも、ふと見たときに自分の目標を思い出せる存在であってほしいなと思います。
赤い福だるまには、こんなタイプもあります。見た目が似ていても、大きさや価格、送料は販売先で違うことがあるので、飾る場所に合うかどうかも含めて選びたいですね。
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願いが叶わない・片目のまま・割れた……どうしたらいい?
願いが叶わなかったとき
「願いが叶わなかったから、このだるまは縁起が悪い」と考えなくても大丈夫。少林山達磨寺は、願いが叶ったときだけでなく、1年間無事に過ごせたときにも感謝を込めてもう片方の目を入れる方法を案内しています。
受験や試合など、結果だけでは測れない頑張りもありますよね。たとえ思いどおりにならなくても、取り組んだ時間まで無駄になるわけではありません。節目をどう迎えるかは、それぞれの家庭で考えてよいと思います。
うっかり倒したり、割ったりしたとき
だるまを落としたり割ったりしたからといって、不幸が起きると決まっているわけではありません。まずはけがをしないように片付け、修復できるか、感謝して手放すかを考えればよいでしょう。
ただし、材質によっては破片で手を切ることもあります。壊れたものを無理にそのまま飾る必要はありません。
役目を終えたら、どう処分する?
だるまを手放す方法としては、購入先や授与元に相談するほか、だるま供養を受け付けている寺院に納める方法があります。少林山達磨寺でも、だるま供養の案内があります。
「どんど焼きなら何でも持ち込める」というわけではなく、行事や寺社ごとに受け入れる品物が異なる場合があります。持ち込む前に対象品・受付方法・費用を確認しておくと安心です。
もし供養に出すのが難しくても、罪悪感だけで抱え続ける必要はありません。地域の分別ルールを確認したうえで、感謝の気持ちを持って片付けるという考え方もあります。
子どもとだるまを楽しむなら、願い事より「これから」を話したい
だるまは合格祈願や必勝祈願に使われますが、子どもと楽しむなら、願い事を無理に決めなくてもいいと思います。
「今年は何をやってみたい?」「最近、ちょっと頑張っていることはある?」。そんな会話から、本人が気に入った目標を見つけられたら十分。目入れが親子のちょっとした行事になるかもしれません。


もちろん、だるまを置いたから願いが叶う、と保証されるものではありません。でも、毎日少しずつ続けていることを思い出させてくれるなら、なかなか心強い応援団です。
まとめ|だるまは怖がるより、意味を知って付き合いたい
最初は「目が怖い」「手足がない」「間違えて扱ったらバチが当たりそう」と、何となく身構えていた私。でも調べてみると、だるまは困難に向き合う姿勢や、願いを大切にする気持ちと結びついた縁起物でした。
目入れや飾り方、納め方には地域や授与元ごとの慣習があります。形式ばかりを気にして不安になるよりも、願いを込めた時間を大切にしたいものです。
あの真剣な顔を見たら、ちょっとだけ自分も頑張れそうな気がします。だるまさん、これからはもう少し仲良くできそうです。
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